咳
目次
【愛犬の咳に注意】原因・診断・治療法まで徹底解説!早期発見がカギ
はじめに
愛犬が「ケホケホ」と咳をしていると、「風邪かな?」と軽く考えてしまいがちですが、実は重大な病気のサインであることも少なくありません。実は犬の咳には、心臓病や呼吸器疾患など重大な病気が隠れていることもあります。この記事では、犬の咳の原因、診断方法、治療法について、獣医師監修の情報をもとに詳しく解説します。早期発見と正しい対応で、愛犬の健康を守りましょう。
咳は生体の防御反応
咳は短時間の吸気に続いて、声門の閉鎖と呼気筋の収縮が起こり、胸腔内圧が高くなったタイミングで声門を開放する一連の生体反応を指します。これによって、空気の流れと共に気道内容物を体外に排出する効果があります。つまり、咳は気道内の異物や分泌物を体外に排除するための生体防御反応であると言えます。
咳は主に気管〜肺胞にかけて分布する咳受容体(Aδ線維やC線維)が機械的刺激や化学的刺激を感知し、脳にシグナルを送ることで反射的に誘発されます[1] 。咳を引き起こす原因は様々であり、単純な風邪のこともあれば生命を脅かす病気が隠れていることもあるので、咳が続く場合には原因を調べ、適切な治療を行う必要があります。
犬猫の咳とは?どんな時に注意が必要?
犬の咳はヒトの様に「コホッ、コホッ」と聞こえることはほとんどなく、実は「カッカッ」とか「ガーガー」のように聞こえることがほとんどです。何かを吐き出しそうな様子に見えることもあります。症状を動画で確認する
このことから最初は咳と気が付かない飼い主様が多いです。咳の症状が軽い場合には緊急性が低いですが、以下のような場合には緊急性が高いため、すぐに動物病院を受診してください。
・咳が急激に増加している場合
・咳をしていなくても息遣いが荒い場合
・舌の色が赤紫色の場合(チアノーゼ)
咳の種類(乾いた咳・湿った咳)
乾いた咳の場合には「ガーガー」とか「ゲーゲー」のように聞こえます。主な原因は気管虚脱、気管支炎、慢性心臓病などが挙げられます。
湿った咳の場合には呼吸音に「プツプツ」や「ゼロゼロ」といった雑音が聞こえます。このような場合には肺水腫や重度な肺炎の可能性があります。緊急性が高い病態のリスクがあるため、すぐに動物病院を受診してください。
咳が出る頻度・時間帯に注目
- 夜中や明け方に出現する咳の場合には、喘息や慢性心疾患の可能性があります。
- 運動時や興奮時に出現する咳の場合には、慢性心不全だけでなく気管・気管支虚脱の可能性があります。
- 食事・飲水時に出現する咳の場合には、咽喉頭疾患の可能性があります。
- 状況に関係なく一日中咳が出る場合には肺炎、気管支炎、肺水腫の可能性があります。
咳の原因
咳は気道疾患や心臓病、胸腔疾患など以下に示す様々な病気によって引き起こされます(表1)。
表1. 咳の原因分類
分類 | 原因 |
---|---|
心臓の異常 | |
心拡大 | 慢性心不全、心臓腫瘍など |
心原性肺水腫 | 左心不全など |
肺高血圧症 | 左心不全、肺炎、肺動脈血栓塞栓など |
気道の異常 | |
鼻咽頭 | 鼻咽頭虚脱、リンパ形質細胞性鼻炎、咽頭炎など |
咽喉頭 | 咽頭麻痺、咽頭虚脱、咽頭炎、咽頭腫瘍など |
気管・気管支 | 気管虚脱、気管支軟化症、気管支炎、喘息、異物、気管腫瘍など |
気道の圧迫 | 慢性心不全、甲状腺腫瘍、胸腔内腫瘍(胸腺腫、リンパ腫)など |
肺の異常 | |
非心原性肺水腫 | 感電、DIC、重度の全身性炎症疾患、神経原性浮腫など |
肺疾患 | 細菌、ウイルス、吸引性肺炎、間質性肺炎、好酸球性肺炎など |
その他 | 肺葉捻転、肺腫瘍 |
その他の原因 | |
肺動脈血栓塞栓症 | 腫瘍、全身性感染症、免疫介在性溶血性貧血、クッシング症候群 |
なぜ心臓病で咳をするの?
心臓病に関連して咳が出る機序は十分に解明されておらず、最近の獣医療では心臓病と咳は無関係と考える傾向にあります。しかし、心臓病の犬では高頻度に咳がみられ、ある報告では心拡大を伴う僧帽弁閉鎖不全症犬の約35%に発咳がみられています[2]。従って、心臓病は直接的または間接的に咳を誘発する可能性があり、以下に示すいくつかの機序が考えられます。
1.大きくなった心臓が気管支を圧迫する
心臓病の犬では高率に気管支の虚脱(気管支軟化症)が併発しており、特に左前葉気管支が高率に虚脱しています[3]。この理由として、体の正中右側に位置する胸部気管が左右の気管支に分岐する際に、左気管支は体の左側に向かって走行するため心臓や背骨・大動脈の傍を通ります。この時、心臓病によって拡大した心臓と大動脈や背骨が左前葉気管支を挟み込み圧迫することで虚脱すると考えられます(図1)。
図1.心拡大による左気管支の圧迫
左)健康犬の心臓では気管支が末梢まで綺麗に伸びている。
右)僧帽弁閉鎖不全症犬では拡大した心臓と大動脈に挟まれて左気管支が押しつぶされている(青点線)。
Ao:大動脈、LPA: 左肺動脈、RPA: 右肺動脈.
2. 肺血管圧の上昇が咳受容体を刺激する
うっ血性左心不全では肺の血管(肺静脈)に血液がうっ滞することで肺静脈圧が上昇します。急性左心不全では肺静脈圧が上昇することで肺胞や気管支に分布している咳受容体が興奮することが示されています[4]。
また、肺動脈圧が高くなった状態を肺高血圧症と言い、慢性左心不全では肺静脈圧から肺動脈にかけて血液うっ滞が生じるため高率に肺高血圧症を合併します。実際に肺高血圧症の犬の26%では咳がみられます[5]。この他、肺高血圧症では労作時の努力性呼吸に加え、重症例では呼吸困難や失神がみられます。
3. 肺水腫によって肺胞に分布している咳受容体が興奮する
うっ血性心不全によって肺胞内に血液中の水分が漏出することを心原性肺水腫と言います。肺水腫では肺胞に分布している咳受容体が強く興奮するため、咳が誘発されると考えられます[1][4]。
心不全ではこれらの機序が複雑に関連しながら咳を引き起こします。さらに、小型犬では加齢に伴って気管・気管支疾患が増加し、呼吸器疾患と心拡大は相乗的に心臓性の咳を悪化させると考えられています[6]。
猫の咳
猫では犬に比べて咳を主訴に来院することは少ないですが、人や犬と同様に様々な原因により咳をします。特に、猫が咳をする主な原因には喘息、気管支炎、肺炎、心不全などが挙げられます。
咳の鑑別
咳は様々な疾患や病態によって引き起こされるため、治療方針は原因によって様々です。従って、咳の治療を始める前には正確に原因を調べておく必要があり、鑑別には以下の検査を行います。
問診
人医において、咳は発症時期と継続期間によって以下の通り3つに分けられます。
- 急性咳嗽(がいそう) (3週間以内の症状)
- 遷延性咳嗽 (3週間以上の症状)
- 慢性咳嗽 (8週間以上続く症状)
犬猫においても急性なのか慢性なのかで、咳の原因・病態は以下のように異なります(表2)。
表2. ヒストリーに基づいて分ける咳の原因
急性咳嗽 | 遷延性・慢性咳嗽 | |
---|---|---|
若齢の動物 | 高齢の動物 | 3週間以上続く咳 |
・ケンネルコフ
・感染性肺炎 ・異物 |
・心臓病 急性心不全・肺・気管支疾患 吸引性肺炎 細菌性肺炎 急性気管支炎 肺葉捻転 肺動脈血栓塞栓症 |
・心臓病 慢性心不全 肺高血圧症の併発・肺・気管支疾患 肺炎 (感染性、好酸球性、間質性) 犬の慢性気管支炎 (2ヶ月以上の咳) 猫喘息・気道疾患 気管虚脱・気管支軟化症 上部気道疾患 (喉頭麻痺・虚脱、咽頭虚脱など) |
また、原因によっては咳の出る状況・時間帯・タイミングが異なるので、どんな時に咳をしているのかよく観察しておくことも重要です。
- 夜中や明け方の咳 ⇒ 喘息、慢性心疾患
- 運動時や興奮時の咳 ⇒ 慢性心不全、気管・気管支虚脱
- 食餌・飲水時の咳 ⇒ 咽喉頭疾患
- 状況に関係なく一日中咳が出る ⇒ 肺炎、気管支炎、肺水腫
さらに、院内では症状がなく、問診では十分な判断が出来ない場合もあるので、事前に携帯電話で動画を撮影して頂けると鑑別の手掛かりになります。
胸部レントゲン検査
この検査では胸腔全体を広く確認できるので、気道疾患を始め肺疾患や胸腔疾患、心拡大の有無などを診断することができます。特に心臓の大きさは心不全の重症度を評価する際の重要な指標の一つとなっています。胸骨心臓サイズ(vertebral heart size; VHS)は正常犬と比較して僧帽弁閉鎖不全症犬で顕著に増加しており[7],VHS>11.4であれば心臓病に関連した発咳の可能性が高いと判断できます(図2)。
図2.胸部レントゲン検査による心陰影の比較
健康犬の心臓 (左; 図VHS=10.7)に比べ、発咳を主訴に来院した僧帽弁閉鎖不全症犬のVHSは11.4であり、心陰影は拡大している(右図)。
また、肺野の不透過性亢進像(肺が白く見える所見)は肺や気管支などに炎症細胞や水分の浸潤が起こっていることを示唆しており、肺実質疾患、気管支疾患、肺水腫、腫瘍など様々な病気を診断する手がかりとなります。
心エコー図検査
この検査から咳の原因を断定することはできませんが、心臓病の有無を判定することができます。また、心拡大の程度を詳細に解析することで、心不全治療の必要があるかどうかを判断します。特に左心房拡大の有無は重要な所見の1つであり、左心房が拡大している場合には心疾患に関連した発咳の可能性を疑います(図3)。
図3.心エコー図検査による左心房サイズの比較
健康犬(左図)に比べ、発咳を主訴に来院した僧帽弁閉鎖不全症犬の左心房は重度に拡大している(右図)。
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心臓バイオマーカー検査
心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)やN末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)は心臓で産生されるホルモンであり、心不全時に血中濃度が上昇します[8][9]。このため、本検査は一般的に心不全の重症度評価や呼吸困難の鑑別に応用されています。しかし、私たちはANPやNT-proBNPが僧帽弁閉鎖不全症犬の初期から上昇している特性を利用して、呼吸器疾患との鑑別に応用できることを解明しました。呼吸器疾患犬では心臓バイオマーカーが正常であるのに対し、(心不全ではなくても)心疾患犬では高値を示しました(図4)[11]。
図4.心疾患犬と呼吸器疾患犬における心臓バイオマーカーの比較
呼吸器疾患犬に比べ、心疾患犬ではANPならびにNT-proBNPの血中濃度が有意に上昇している(P < 0.001)。
ただし、ANPは現在の測定法と異なるため、現行の参考基準値と一致しない。
血液検査
白血球数や血中の炎症性蛋白を調べることで、体内での炎症反応の有無を知ることができます。この検査では重度な肺炎や気管支炎を見つけることができます。
喉頭鏡・気管支鏡検査
これらの検査ではレントゲン検査で診断が困難な喉頭の機能や気管支の形態を評価することができます。特に、気管支鏡検査では気管・気管支の分泌物を採取できるため、細胞検査や細菌検査を通して肺炎や気管支炎の診断が可能です。
*鎮静または麻酔下での検査が必要なため、全身状態の安定している症例が対象となります。また、本院では現在、気管支鏡検査を行っておりません。検査の必要がある場合には専門機関をご紹介しています。
CT検査
この検査はレントゲン検査よりも詳細に胸腔全体の構造を評価することが可能であり、病変部位を具体的に特定することができます(図1)。レントゲン検査では正常にみえてもCT検査では異常が見つかることもあります。
*本院では現在、CT検査を行っておりません。検査の必要がある場合には専門機関をご紹介しています。
咳の治療
咳の治療法は原因によって様々ですが、以下に心疾患に関連する咳について主な治療法を紹介します。
1.心不全治療薬
初期から中期の心疾患の場合には血管拡張薬や利尿薬、強心薬などの心不全治療薬を使うことで心臓内のうっ血を軽減させ、結果として咳をある程度に減らすことができます。
- ACE阻害薬:全身血管を拡張させることで心臓の負荷を軽減します。
- 強心薬(ピモベンダン):血管拡張作用と強心作用を併せ持ち、心拡大を伴う犬猫での使用が推奨されています[10]。心拍出量を増やすとともに血管抵抗を低下させることで心臓の負荷を軽減します。
- 利尿薬:重度なうっ血徴候や浮腫のみられる場合に使用します。
2.鎮咳剤
慢性心不全では拡大した心臓によって気管支が圧迫されることで咳が誘発されます。重度な場合には気管支が押しつぶされていることもあります。この場合には様々な鎮咳剤を用いて治療を試みますが、劇的な改善はあまり期待できません。
3.肺血管拡張薬
左心不全によって生じる肺高血圧症では上記の心不全治療を行いますが[10]、症状が進行する場合には肺血管拡張薬(ベラプロストNa、シルデナフィル)を使用することで発咳が軽減することがあります。肺高血圧症の治療はこちらを参照してください。
4.心原性肺水腫の治療
肺水腫では咳に加え、呼吸困難もみられるので原則として入院して集中治療を行う必要があります。肺水腫が改善すれば呼吸状態と共に咳も減少します。肺水腫の治療はこちらを参照してください。
5.呼吸器疾患の治療
気管虚脱:体重管理、鎮咳薬、気管支拡張薬、重症例では手術
感染症(肺炎、気管支炎):抗生物質、消炎薬、ネブライザー
アレルギー性喘息:抗ヒスタミン薬、環境改善
治療中は獣医師の指示に従い、定期的な通院と経過観察が大切です。
自宅でできるケアと注意点
室内を清潔に保ち、ハウスダストや花粉を減らす
タバコの煙や強い香りを避ける
適切な体重管理を行う
無理な運動を避ける(特に気管虚脱や心臓病の犬)
犬の咳と心臓病を予防するには?
愛犬の健康を守るためには、咳や心臓病を未然に防ぐことがとても大切です。
- 定期的な健康診断を受ける
心臓病の初期段階では目立った症状が出ないことも多いです。特に小型犬やシニア犬は心臓病リスクが高いため、年に1〜2回の定期健診を受けましょう。
- 体重管理を徹底する
肥満は心臓に大きな負担をかけ、心臓病や呼吸器疾患のリスクを高めます。
適正体重を維持するために、バランスの取れた食事と適度な運動を心がけましょう。
- 激しい運動や過度な興奮を避ける
心臓に負担がかかるような過剰な運動やストレスは、咳や心臓病を悪化させる原因になります。特に心臓病の既往歴がある犬は、無理をさせず穏やかな日常生活を送らせることが大切です。
- 予防薬・サプリメントの活用
フィラリア予防薬は、心臓病予防にも直結します。
フィラリア感染は肺や心臓に大きな負担をかけ、重篤な心臓病の原因になるため、通年でのフィラリア予防が推奨されます。また、心臓サポート成分(不飽和脂肪酸、コエンザイムQ10など)を含むサプリメントを取り入れるのも一つの方法です。
- 日常の小さな変化を見逃さない
- 夜間や寝起きに咳き込む
- 少しの運動で疲れる
- 食欲が落ちた
これらは心臓病のサインかもしれません。
**「なんとなくいつもと違う」**と感じたら、早めに受診することが大切です。
飼い主の直感は、愛犬を救うカギになることもあります。
まとめ
犬の咳は軽視できない重要なサインです。原因を特定し、早期に適切な治療を行うことが、愛犬の快適な生活を守るカギとなります。少しでも異変を感じたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
専門外来のご相談はお電話で
Tel: 03-6903-7005
よくある質問(FAQ)
Q1:犬の咳はどれくらい続いたら病院に行くべき?
A1:
咳が2日以上続く場合、または呼吸が苦しそう、ぐったりしているなどの症状が併発する場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。特に小型犬やシニア犬では心臓病が隠れている可能性が高いため、早期診断が重要です。
Q2:犬の咳とくしゃみはどう見分ければいい?
A2:
くしゃみは鼻から空気を勢いよく出す動作で、咳は喉や気管からの音を伴います。咳は「ケホッケホッ」と続く傾向があり、呼吸器疾患や心臓病のサインであることも。見分けが難しい場合は動画を撮影して獣医師に見せるのも有効です。
Q3:犬の咳を自宅で治すことはできる?
A3:
原因によって異なりますが、基本的に自己判断での治療は危険です。気管虚脱や心臓病が原因の場合、適切な薬物治療が必要です。応急的な対応としては室内の加湿、安静を心がけましょう。ただし、必ず獣医師に相談してください。
Q4:心臓病による咳はどんな特徴がある?
A4:
心臓病による咳は、夜間や運動後に悪化する傾向があります。乾いた咳が続き、食欲不振や疲れやすさも併発することが多いです。心原性肺水腫に進行すると命に関わるため、早期診断・治療が不可欠です。
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